容赦のない悪女『蜘蛛女』
私は悪女が好きだ。
映画の中に登場する、貪欲で容赦がない悪女が特に好きだ。
人はいい子でいたがる。というか、いい子に見られたいがばかりにいい子のふりをする。
そんな中、もう悪っぷりを存分に、思うがまま魅せてくれる悪女がたまらないのだ。
私は悪女に憧れを抱きつつも、ちんけな小悪党どまりの女である。
そんな小者の私が、数ある映画の中の悪女で、特に好きなのが、
『蜘蛛女』(1993年/アメリカ/監督:ピーター・メダック)
この映画に出てくるモナ(レナ・オリン)の独特な声と笑い方にゾクっとくる。
下品でセクシー。この悪女に破滅させられる優男がゲイリー・オールドマンなのだが、ダメ男っぷりは超はまり役なのだ。
手錠をされても、足で卍固めをかまし、パンツ丸出しのガニ股走りでポリスから逃げるモナは、もう下品を通り越してカッコいいのである。
あゝ悪女になれたら・・・自分に正直に生きられたら、どんなにいいだろう。
ところで、ふと邦画で悪女を思い浮かべたら、『黒い家』(1999年/日本/監督:森田芳光)の菰田幸子(演:大竹しのぶ)を思い出してしまい、身震いした。こっちの悪女は本当に怖い。世の中にこの女の様な人間がいると思いたくはないが、実際には保険金殺人はよく聞く話で、どこかでこういった悪女は、普通に暮らしているのであろ
そう言えば『氷の微笑』(1992年/アメリカ/監督:ポール・ヴァーホーヴェン)のキャサリン・トラメル(演:シャロン・ストーン)なんて、もう防ぎようがないと言うか、男性はお手上げなのでしょうな。(女性もでしょうが)
イキながら逝けるなんて、ある意味幸せかもよ。
さて、下ネタも大概にして、悪女と言うと思い浮かぶPVを、お休みの一曲に。
Thee Attacks『Stab』
悪女にはお気をつけあそばせ。