ちょっと休憩していかん?

ポンコツな日常と映画

改造人間!!改造・合体が招く、恐怖と爆笑の映画たち

改造人間と言うと、何を思い浮かべるだろう。

やはり人間を繋げる『ムカデ人間』だろうか・・。それともハエとの融合『ザ・フライ』であろうか。

私が最初に思い浮かべたのが、仮面ライダーである。

仮面ライダーは悪の秘密結社ショッカーによって、バッタの能力を持つ改造人間にされた男である。

しかし、仮面ライダーは改造が成功した良い例である。

正義の味方で人気者。しかもべらぼうに強い。

 

映画の中で、改造を施されたり、合体させられたり体を乗っ取られたりで、残念な結果になった人間もいる。

しかし私は、心底そういう悲しい人間が好きなのだ。

残念度が増すごとに、私のDVDコレクションも増えていき、ご主人様から苦い顔をされるのである。

 

残念な改造・合体・融合を果たした人間たちの映画は、総じて癖が強い。

だが好きだ!!元より弱くたっていい!!きもくなったっていい!!引くほど強くなったけど、完全に力の使い方を誤っていたっていい!!!兎に角好きなのである。

 

 

1本目は、恐怖の人体実験がうんだ悲しきモンスター

『悪魔の植物人間』(1973年アメリカ/監督:ジャック・カーディフ

悪魔の植物人間

大学教授で科学者のノルター教授は、奇形の助手リンチの奇形を治すと、リンチをだまくらかし、リンチに学生を誘拐させては植物と人間を合体させる人体実験をしている。失敗したって大丈夫!失敗したら見世物小屋行きさ!という具合の映画である。

この映画のジャンルはホラーであるものの、助手で奇形のリンチの孤独や、蠅取草と合体させられて化け物と化しても友人を守ろうとするトニーの姿に、切なくなる。

一回合体すると、元には戻れぬ悲しさよ。

 

 

2本目は、醜く欲深い人間の成れの果て

マタンゴ(1963年日本/監督:本多猪四郎

マタンゴ [東宝DVD名作セレクション]

はっちゃけた若い男女7人が、海で難破し辿り着いた無人島で食料と女をめぐり、本性むき出しまくるお話。その島には怪しげなキノコ(マタンゴ)がはえており、禁断のキノコと知りながらも手を出した人たちは、キノコ人間へ。

生き延びた男も精神病棟行きと、踏んだり蹴ったり。おまけに・・・。

極限に追い込まれた人間のエゴを描いているが、誰もが助かりたいのである。きっと私は真っ先にキノコ人間になるであろう。自身の、危なそうなものでも火さえ通せばだいたいいけると言う考えを改める必要があるなと、思っている。

 

 

3本目は、見た目に反して戦闘能力0の改造人間

『武器人間』(2013年オランダ・アメリカ/監督:リチャード・ラーフォースト)

武器人間


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予告の声、聞いたことないだろうか。そう、みんな大好き!初代ドラちゃん(大山のぶ代)の声である。まずこの映画、狂ったヴィクター博士の声は、初代スネ夫が務めている。他にも初代のび太ジャイアン、新シリーズのジャイアンスネ夫の声優さんも声を努めている。それだけでも楽しめる。新旧ドラえもん声優大集合である。

更に中二病が考えたであろう、武器人間のフォルム。死体と機械の合体で強そうに見えるが、正直弱い。その上おっちょこちょいさんだから、自爆したりするので可哀そうに思えてくる。しかも動きも遅い・・・。このどん臭さが、滑稽を通り越して応援したくなる。

ただし、可愛い武器人間ちゃんたちに辿り着くまでの話が長い・・・。

 

4本目は、セイウチと人間の融合

『Mr.タスク』(2014年アメリカ/監督:ケヴィン・スミス

Mr.タスク(吹替版)


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人間をセイウチにしたい狂った老人ハワードと、性格の悪い主人公のウォレス。

ハワードの淹れた紅茶で意識を無くしたウォレスが目を覚ますと、あれ?片足が無くなってる・・・。慌てふためく中でハワードは「君は、セイウチになるんだ」と言い放つ・・・。ウォレスの運命はいかに・・・。

この映画に出てくる、ウォレスのさえない太った友人は、誰もが知っている『シックス・センス』のハーレイ・ジョエル・オスメント君である。いや、大人に成長したオスメントさんである。子役の時より大人になったオスメントさんの方が、味があって私は好きだ。

この映画の面白い所は、性格がク〇なウォレスも、狂人ハワードも、物語に登場する『キル・ビル』少年も、みんな憎めないキャラクターというか、可哀想な人たちなのである。

合体した姿が見たい人は是非。

 

5本目は、金属に浸蝕されゆく肉体

『鉄男』(1989年日本/監督:塚本晋也

鉄男 ニューHDマスター

私は塚本監督の映画と、田口トモロヲが好きである。

なので、当然この映画も好きである。

変態と変体、金属に体を支配されてゆく男。

独特な動きや金属音、例の部分がまさかのドリル化。

大概の事は驚かない恋人も、えぐり殺されてさぞ驚いたであろう。

しかし、他の4作品に比べると、明らかに合体したことでパワーアップしている。が、暴走によりどえらい事に・・・。

更に、この『鉄男』の元となる映画が『普通サイズの怪人』(1986年)であるが、これも鉄男の原型とあって素晴らしくぶっ飛んでいて、非常に好きな作品である。勿論、田口トモロヲが主演である。

また、合体ではないが同じ塚本作品の『電柱小僧の冒険』(1995年)は、常に電柱を背負いし少年が、吸血鬼どもから世界を救うお話で、この作品にも田口トモロヲが出演している。

この3作品とも、田口トモロヲと監督自身が出演している。

私にとってはご褒美のような組み合わせである。

 

塚本作品は好きな作品が多いので、いつかブログに書こうと思う。

 

まだまだ書きたい作品があるが、また別の機会に。